サーフスケートとは、スイングする特殊なフロントトラックで通常のスケートボードよりも可動域が大きく、サーフィンのような深いターンができるスケートボードです。
サーフィンのトレーニングに良いと言われているサーフスケートですが、サーフィンだけでなくスノーボードやスキムボードのオフトレにも最適です。
サーフスケートを使ってスキムボードの一連の動作の中で具体的にどの部分の練習ができるのか考察しました。
基本的な乗り方
https://youtu.be/vk7_9j7AK7U
プッシュの仕方など基本的な乗り方を解説している動画です。使っている板は最近大人気のyow surf(ヤウサーフ)です。
ターン(レールワーク)
https://youtu.be/Kjn435WLUX4
https://www.youtube.com/watch?v=KCuHNdaUpDo
https://youtu.be/iutQzgL-L_c
https://youtu.be/ZOSJ8BqTCg0
https://youtu.be/cQqcQHC7PnA
レールを入れてターンするための荷重の仕方や姿勢について意識すること等を解説している動画です。
この動画の中でスキムにも重要だと感じたポイントは、
・レールを入れて曲がる
・テールを踏んで回そうとすると減速する
・3秒かけてゆっくり膝を曲げる
の3点です。
普通のスケートボードで深く曲がろうとすると、テールを踏んで回す必要がありますが、そのやり方だと海の上ではレールが十分入らず、ノーズが上がり減速してしまうターンになってしまいます。また、別の方法としてはウィールをスライドさせる方法もありますが、サーフィンでいうところのレールtoレールの基本から逸脱してしまいます。
カーバーやスラスター等のサーフスケートは荷重だけで深いターンができるので、海の上でレールを入れ続けて曲がる動作に近い荷重方法を身につけることができます。
前後の重心を、
・前足荷重
・イーブン(荷重フラット)
・後ろ足荷重
のそれぞれの位置で、サーフスケートのサイドに荷重をかけてターンしてみることで、ターンで減速しない重心の位置を探すことができます。後ろ足荷重でターンすると減速するのが体感できるはずです。
逆に前足のサイドに荷重してターンすると加速を感じることができます。
「レールを入れて曲がる」ことと、
「加速する重心の位置」を見つけること、この2つを意識して練習すれば、陸でもスキムボードのレールワークの練習になるはずです。
ターン(全身の使い方)
サーフスケートを使ってサーフィンのターンに必要な上半身の使い方、下半身の使い方、重心の使い方等分かりやすく解説しています。
フロントサイド・バックサイドそれぞれの気を付けるポイントを段階を踏まえてレクチャーしてくれるので、かなり参考になります。
この動画の中でスキムにも重要だと感じたポイントは、
・目線を進行方向に向ける
・ターン時の手の向き
・屈伸で加速する骨盤の向き
など多くの点が参考になります。
両手で進行方向を指差して視線の矯正をするトレーニングや、コーヒーカップや棒を使った姿勢の矯正など、ターンに最適な姿勢の矯正トレーニングはスキムボードのターン上達に繋がるはずです。
ターン(ボトムtoトップ)
Yow surfskateとパイロンを使ってラインを意識しながらのボトムターンからトップアクションまでの体の使い方をレクチャーしています。
平面でも実践的な練習ができるので、ぜひスキムボードの陸トレの参考にしたいところです。
ターン(アップスダウン カットバック)
平地でのアップスダウンやカットバックの練習方法を解説しています。
スキムボードの場合、ラップやライナーターン後波のサイドに走る動きに応用できそうです。
カットバックはスプレーを上げるときや、ターンのライン取りと波が割れるポイントやタイミングのズレなど、クイックなターンをする際に役立ちそうです。
ターン(リッピング)
バンクを使ってより波に近い環境でのボトムターンからリップの流れまで意識するところを丁寧に解説しています。
・後ろ足の膝を内側にいれる
・ボトムターンの時に水面をさわる
この辺の意識は前足荷重でレールを入れることに繋がると思います。
実際のターンの練習
2週間ほどサーフスケートでレールワークの練習をして見ました。
前足を踏み込めていないとターンで失速することが体感できます。海の上だとバランスがとりにくいので荷重がもっとシビアになると思います。陸で繰り返し練習できるので、ターンの感覚を効率よく身につけることができそうです。
下記の順番で練習~実践してみました。
・サーフスケートでレールを入れる意識の練習
・フラットな水面でレールワークのみで曲がる
・レールワークと波の力を利用して曲がる
これまでレールワークはなんとなく行っていましたが、サーフスケートを使うことで減速しないレールワークを理解することができました。
スキムボードを始めたけれどターンできないという方や、なかなか海にいけない方は、サーフスケートでレールワークを練習すればターンができるようになるはずです。
※2023年追記
サーフスケートとスキムボードを交互に行い、少し進捗があったので追加報告です。以前はサーフスケートで曲がることのみを意識して練習していましたが、壁を使って360度以上回るラップターンの練習を始めたことで、海でのターンの質が劇的に改善しました。ターンおわりの軌道を最初から意識してターンすることがターンの質向上につながるようです。
おすすめサーフスケート
サーフスケートには様々な種類があります。
今回はサーフスケートの代名詞とも言えるCAVER(カーバー)と、今注目のYOW SURF(ヤウサーフ)の2つをご紹介します。
CARVER(カーバー) SURFSKATE
サーフィンの動きを陸上で再現するサーフスケートの代名詞。そのクオリティは他のサーフスケートとは一線を画します。フロントトラックの種類は元祖スウィングトラックのC7や、軽量でエアーなどにも対応するCX等がありますが、
・トラックの可動域
・前足荷重でのターンのやり易さ
なとそれぞれメリットに違いがあるので、ご自身の利用シーンや好みに合わせて選択してください。
YOW(ヤウ) SURFSKATE
大注目のスペインストリートサーフスケートブランド。YOWとはYour Own Wave(あなただけの波)の略で、時間をかけて研究と工夫重ね独自に開発されたオリジナルのスラスタートラックYOW Systemが、いつどんな場所でも「サーフィンをしたい!」という気持ちを叶えてくれます。
付属のピンをフロントトラックに挿すとスイングを固定してクルーザーとして使うこともできる1板2役のすごいやつです。サーファーやスキムボーダーだけでなくスノーボーダーのオフトレにも大人気です。
https://www.youtube.com/watch?v=0ztvQZRRbXs
SWELL TECH SURFSKATE
規格外のエアーで有名なプロスキムボーダー、AUSTIN KEENモデルのサーフスケートが登場しました。
独自のSWELL TECH TRUCKが従来のサーフスケートの横方向のスイングに加えて上下の可動域も広げ、より深いターンが可能になります。
先日試乗しましたが、carverやyowとは別物と言えるぐらいフロントトラックが柔らかく動きます。左右は360度回転するため制限がなく、傾きも60度まで稼動する唯一無二の乗り味をもつサーフスケートと言えます。
https://youtu.be/V256jeDMW2g
まとめ
スキムボードはサーフィンに比べてまだまだ競技人口が少なく、細かいテクニックや意識に言及しているレクチャー動画も少ないです。
自分のような初心者は、ムービー等で上級者の完成されたターンを見て試行錯誤しなければ、美しいターンをすることができません。
しかし、サーフィンのレクチャー動画は世の中に数多くあり、この中にはスキムボードに応用できるヒントが沢山あります。同様に今回紹介したサーフスケート動画のように、サーフィンがうまくなるためのトレーニングはスキムボードのトレーニングにも応用できるものが多いです。
カーバーやスラスター、ヤウサーフなどのサーフスケートは、スキムボードの上達に役立つはずです。
今後もっとスキムボード人口が増えて盛り上がればレクチャー動画なども増えてくるかもしれませんが、現段階では他の橫ノリのレクチャー動画から応用できそうな技術は参考にして、レベルアップにつなげていきましょう。
https://majichours.com/2020/04/22/skimboard-bag/